10月に入り、さすがに朝夕は涼しくなってきました。皆さまはこの暑い夏を乗り越えることができたでしょうか。
9月の15日、16日と新潟市で開催された、在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークの全国の集いに、総勢20名以上の職員の方と一緒に参加をしてきました。テーマは在宅ケア全国ネットが目指してきた地域包括ケアです。2日間で1850名が参加する盛会となりました。
この会は、実践交流会といって、日ごろの活動内容を発表して、多職種で議論する場があります。このような活動を行う会は、この在宅ケア全国ネットだけだと思います。私も、看取りのセクションの座長を行いましたが、年々発表技術や内容が向上している事を実感しました。さらには、医師も薬剤師も看護職も介護職も一緒になって議論の輪に入っていることに不自然さを感じませんでした。長年多職種協働での在宅ケアを目指して努力を重ねてきたからでしょう。来年は岡山、再来年は札幌と続いてゆきます。医療や介護に関係のない市民の方でも参加可能であり、ホームページから入会できます。ご興味のある方の参加をお待ちしております。
http://www.home-care.ne.jp/
(在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークホームページアドレス
今年の夏も酷暑でしたね。突然のスコール等もあり、日本の夏はもはや熱帯雨林の気候です。
暑い夏でしたが、診療所の外来は一日も休まずに続ける事ができました。暑さで具合が悪くなる方もおられて、診療を継続することの意義を感じました。
8月10日の土曜日には、医療法人実幸会と生活介護サービス株式会社の合同納涼会が診療所の2階で行われました。納涼会は、春の花見会、年末の忘年会とともにいらはらグループの3大イベントの一つです。今年は例年より参加者がやや少なく約100名の職員の方と楽しいひと時を過ごすことができました。
特に特定施設「はなみずき」で働いている80歳の現役介護職員の森下さんも(写真、向かって一番左)、元気な姿を見せてくれました。80歳ですが、写真でもわかるとおり、そんなに老けてはおりませんし、健康そのものです。まさに、高齢社会日本の将来を明るくするお手本のような方です。働くということはお金の問題だけでなく、人を健康にする力もあるようですね。
梅雨明けには猛暑が続きましたが、このところは暑さも一段落ですね。皆さまお変わりありませんでしょうか。
7月14日に台北で、日本と台湾の多職種協働促進に関する合同シンポジウムに参加をしてきました。当初は13日に行われる予定でしたが、台風の影響で飛行機が大幅に遅れたため、一日遅れの開催となりました。日本側は、在宅ケアを支える診療所市民全国ネットワークの理事メンバーが中心で、台湾側は医療福祉関係者だけでなく、政府高官や政治家も参加しての会議となりました。台湾も高齢化が日本以上に速い速度で進展するために、危機感が強くあり、日本の在宅医療や多職種協働を学びたいとう意欲が強くあるのです。会議は朝から夕方まであり、熱心な討議が交わされました。その後の懇親会の席には、日本でいえば厚生労働省の事務次官の役職の方も参加していただき、高齢者医療と介護問題に関する関心の高さを感じました。
台湾は今年2回目ですが、いつ行っても皆さん親切で、食べ物もおいしく、何回でも行きたい国です。今回は2日続けて高級中華料理を食べましたが、3日目の昼食に食べた坦仔麺が一番美味しかったです。
8月診療所は特にお盆休みがありません。職員は交代で休みを取りますが、私は結構休んだので、暑い夏に頑張って働きます。何かあれば通常通り診察をしていますので、診療所までいらしてください。
いよいよ7月、梅雨が明ければ本格的な夏の始まりです。今年の夏も暑くなりそうですね。皆さん熱中症に注意をして、こまめに水分を取ってください。
最近、財政破綻した夕張市の市立病院を引き継いだ、村上智彦医師の「医療にたかるな」という本を読みました。非常に刺激的なタイトル通りの辛口の意見を述べてあおり、共感できる部分の多い内容でした。世界一の高齢社会となった日本の経済状態は厳しく、医療資源にも限りがあることを自覚して、節度ある態度で医療機関に受診をすることが必要であること。また、検査も薬も必要最小限にすることと、生活習慣病にならないように、食生活に気を付けて適度の運動をすることの大切さなども書かれておりました。さらに、支える医療の重要性についても述べており、在宅医療とケアが高齢化となったわが国には必要であることについてはまさにわが意を得たりという感じでした。
限りある財源のなかで、自分でできることは自分でする自助と、地域の助け合いの互助を重ね合わせながら、介護保険や医療保険を利用してゆく、地域包括ケアシステムがこれからの我が国には必要なことだと思います。
5月の末には例年より10日も早い梅雨入り宣言が関東地方にも出されました。皆さんお変わりありませんでしょうか。
5月はいろいろと出かけることの多い月でした。
ゴールデンウイークの2日より6日までは米国老年医学会に参加をするために、テキサス州のダラスに行ってきました。ダラスはJALの直行便があり、比較的簡単に行ける都市です。今回の学会で驚いたことは、米国でも在宅医療に関心があり、シンポジウムまで行われていたことです。多職種協働が大切である等と議論をしておりましたが、日本の方が内容も制度的にもはるかに進んでいるようでした。
13日には、民主党の副代表であった円より子さんと対談をしてきました。認知症の方を地域で観るためにはどうするのかという観点での対談ですが、インターネットで視聴可能です。ご興味のある方はご覧になってください。
http://www.madoka-yoriko.jp/?s=%E8%8B%9B%E5%8E%9F%E5%AE%9F
19日は仙台で行われたプライマリイケア学会のシンポジウムに参加をしてきました。フランスの在宅入院制度を軸として我が国の在宅医療を、グループ診療という観点から議論する内容でしたが、朝7時50分開始にも関わらず、300名以上の方が会場には詰め掛けておりました。在宅医療に関する関心の高さをあらためて感じた次第です。
25日には日本整形外科学会総会に参加のため、広島に行ってきました。久しぶりの広島でしたが、会場とホテルの往復だけで残念ながら平和公園に行くことはできませんでした。
4月に入っても気温の変動は激しく、ストーブが必要な日がありました。寒暖の差が激しくて、皆さん体調は大丈夫でしょうか。
4月の18日から21日まで台湾の台北で開催された、第28回国際アルツハイマー病会議に参加をして、発表をしてきました。今回の目的はそれだけではなく、7月に予定されている日本・台湾国際シンポジウムの打ち合わせもありました。台湾の友人たちとの関係は年々深く、そして広くなってきております。台湾の方は親日家が多く、皆さんとても親切です。また、台湾は食べ物がおいしく、日本人の口にもとてもあっています。
今回はまさに、食べてばかりの旅で、お腹がすく暇がありませんでした。特に台南名物の坦仔麺はやはり絶品であり、会場を抜け出してわざわざ食べにいったほどです。学会の夕食会は、世界で2番目に高いビルである台北101、86階の高級中華料理店で行われました。この店の中華料理も驚くほど美味しくて、陳先生や一緒に行った職員と楽しいひと時を過ごすことができました。何しに行ったのかわからないような学会でしたが、しっかりと国際交流はしてきました。7月に再度、日本・台湾の国際シンポジウムで行ってきます。
小金原の桜通りにも、3月の下旬から花が咲き始めました。4月は新年度のはじまりです。進学や就職など新しい生活が始まる方も多いと思います。
私たちが長年診療形態の一つとして続けてきた在宅医療が、昨年度から国が強力に推進をするようになりました。各県での在宅医療リーダー研修も始まっております。千葉県では3月3日と20日に千葉市と船橋市で開催されました。私も講師の一人として参加をしてきましたが、県の職員の方も意欲満々で研修会を運営をされておりました。千葉大学からは高林教授と藤田教授が講師として参加されておりました。千葉県は今後も医療需要が増え続ける地域であり、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて、在宅医療体制の整備が急がれるところです。
3月最期の週末、30日、31日は四国松山で第15回在宅医学会が開催されました。当院からは、私をはじめとして、和田先生、石井先生の医師3名と、看護師3名、事務長の総勢7名で参加をしてきました。和田先生は2つのセッションの座長を、事務長も事務部門のシンポジスト、看護師のポスター発表と、石井先生も機能強化型在宅支援診療所のところで発表をしてきました。また、今月から当院の常勤となる内科の東先生もポスター発表をしておりました。東先生は内科全般と呼吸器を専門としていますが、緩和ケアの技術も持っている素晴らしい内科医です。4月の第3週から、火曜日の午後外来と、木曜日の午前外来を担当します。皆さんよろしくお願いします。
今年の冬は例年よりも寒く、東北地方ではかなりの豪雪です。皆さまお変わりありませんか。
2月16日に東京で「認知症の医療とケアのゆくえ」というシンポジウムを開催しました。これは、今年の9月22日23日に新潟で行われる、在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク全国の集いIN新潟のプレ大会の位置づけです。基調講演は前厚労省老人保健局長の宮島秀俊氏、ゲストシンポジストに厚労省認知症対策室長の勝又浜子氏にご出講頂きました。国の方針としてはできるだけ住み慣れた地域で、認知症の方を医療と介護でサポートしながら看てゆくという方針です.
この方針は在宅医療を行っている我々からは、至極当然のことであると受け止めますが、中には重度になると精神病院へ入院をする方もおられるようです。これらのサポートに必要なことは、かかりつけ医が認知症の対応知識を身につけることと、多職種が連携をしてゆくことです。国は新しく、初期集中サポートチームや、身近型認知症医療センターなどを作ってゆく意向の様ですが、制度はニードの上に成り立つので、現場からの意見を良く聞いていただきたいと言うのが我々の本音です。シンポジウムでは、認知症の方にみられるBPSD(行動・心理症状)もかかりつけ医で十分対応可能という我々のデーターを示して、議論をしました。この議論は9月の新潟大会につなげる形で続けてゆきます。ネットワークの会は市民の方も参加できますので、興味のある方は是非参加をしてください。
今年の冬は例年より寒いようで、1月には雪も積もりました。皆さんはお体変わりないでしょうか。
昨年の暮れより、台南市の成功大学から2名の看護師さん、林さんと胡さんが当院に研修に来ております。2名とも大学病院の第一線で働いているベテランの看護師さんですが、日本の在宅ケアシステムを勉強したいということで、当院で研修をしております。とても勉強熱心で気立ても良い方々で、どの部署に研修に行っても人気者になっております。さらに、1月の中旬からは、成功大学の陳助教授も来られました。陳先生は今回、日本のシステムを学ぶには日本語が必要だと言うことで、日本語の研修を主目的の来日です。4週間ほど滞在して日本語を学びながら、ほぼ毎日ケアの在り方について議論を重ねております。陳先生は建築家なのですが、特に認知症の方の住環境に強い関心があり、陳先生と議論をすることは、私にとっても新鮮な考え方に触れることが出来て、頭がリフレッシュ出来ます。そんなわけで、いらはら診療所では今、中国語、日本語、英語が飛び交っています。
2月には東京で認知症医療とケアの在り方に関するシンポジウムを予定しております。認知症ケアに関心のある方は是非参加をしてください。よろしくお願いします。
皆さんあけましておめでとうございます。
12月に14日に台湾の台南市にある国立成功大学でのシンポジウムの参加してまいりました。日本の多職種協働による、医療と介護の連携の話がメインであり、午前、午後と2回の講演を行いました。シンポジウムの翌日には施設見学と市内観光を行いました。台南市は台湾の中でも歴史が古い町であり、おかげさまで楽しく過ごすことが出来ました。年末の忙しい中、外来を休診にしてしまい、みなさまには大変ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。
写真は台南の施設見学の際の入居者との写真と、もうひとつはいらはら診療所の柔道整復師OBとの恒例の忘年会でのものです。柔道整復師の皆さんとはこの10年来、忘年会を行っており、私が最も楽しみにしている忘年会です。
本年もすでにいくつかの出張予定が入っており、忙しくなりそうです。特に週末は、松戸を留守にすることが多く、24時間対応に関しましてご迷惑おかけしないように、体制をきちんとしてゆきます。さらには、当院だけでなく地域の施設や専門職の方々とも連携を密にしながら質の高い、医療・看護・介護を提供してまいります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
医療法人社団 実幸会
いらはら診療所
TEL.047-347-2231
FAX.047-347-2551