梅雨明けも近く、暑い日も続いております。皆さん、お元気でお過ごしでしょうか。
医療法人社団実幸会の会計年度は6月が最終月です。7月から新しい会計年度となるわけですが、お蔭様で21年連続して黒字決算を出すことができました。これもひとえに、皆様からの信頼を得ているおかげと、職員一人ひとりの努力の賜物であると感謝しております。今月より新しい会計年度となりますが、今期も黒字決算を目指して地域医療活動を続けて参ります。
6月も忙しい月でした。第1週には、フィリピンのナガ市から、州政府の方と日本語学校の担当者が、留学生の生活ぶりの視察のために来日しました。留学生達が元気に生き生きと仕事と勉強に励んでいる様子を見て、安心をして帰って行きました。
20日にはイギリスでガン末期の緩和ケアシステム「The gold standards framework」を構築した、トーマス教授をお招きして、御茶ノ水の順天堂大学で講演会を行いました。インターネットを通じた広報だけでしたが、教室一杯の聴衆があつまり、緩和ケアに関する関心の高さをあたらためて確認したしだいです。わが国でも、どうしたら在宅がん患者さんの緊急入院を減らすことができるのか、課題を与えられたと思いました。
5月の終わりには30度を越す真夏日となりました。日本も亜熱帯気候になってきたようですね。
5月のゴールデンウィークに台湾に行ってきました。今回は、和田先生、浅沼事務長との3人旅です。一番の目的は、台湾の丁度中心にあるプーリーという街の、キリスト教病院見学をすることです。昨年、病院の人たちが、当院と関連施設を見学に来た際に非常に喜ばれまして、是非一度プーリーにも来てくれと招待を受けていました。
台湾では雨が降らない日が続いて、日月湖というプーリーの近くの湖の水面も下がっており、一部都市では給水制限されるほどの干ばつでした。宿泊したホテルは、日本式の浴衣や大浴場が完備されており、ホテルの屋上テラスで湖を見ながら食べた朝食は素晴らしく、良い思い出になりました。
当初は、親友陳先生がいる台南市も訪問する予定でしたが、せっかく台湾まで来るのだから在宅医療の講演をして欲しいとの事で、予定変更を余儀なくされて、最終日に台北市にある衛生部で講演をしてきました。台湾でも在宅医療が保険点数で認められて、日本での経験を共有したいのでしょう。
前夜に行われた、歓迎会ではカラオケで大盛り上がりでした。台湾の人たちは親日家が多く、快適に過ごすことができました。毎年、行きたいと思っています。
4月だというのに、30度を越す真夏日となった地域もありました。今年の夏も暑くなりそうです。
4月15日から19日までオーストラリアのパースにアルツハイマー国際会議(ADI)出席のため行ってきました。実はパースは2回目であり、前回もアジア太平洋のADIでの出張でした。この会議には2004年から毎年演題を持って出席することを目標にしており、何とか今年も達成できました。2004年の会議は京都で行われたので、その時からの毎年の習慣です。来年はハンガリーのブタペストで開催されますが、その翌年はまた日本で開催されるそうです。詳細が決まりましたら、またお知らせいたします。
パースは世界でもっとも美しい街といわれており、人口に比較してレストランも多いことで知られております。インド洋に面した地中海気候であり、南半球なので季節は秋でしたが温暖で太陽がサンサンと輝いており半袖で過ごせました。しかし、シドニー乗換えで20時間以上かかる長旅であり、3日の滞在はさすがに短く、もっとゆっくりしたかったというのが本音です。いつかゆっくり旅ができる日を夢見て、今日も地域医療の仕事をがんばりますので、皆様よろしくお願いします。
さくら通りの桜も一気に開花しました。この時期は診療所のある小金原は一年で一番華やかな季節です。
3月19日から22日までフィリピンのナガ市に、4月から来日する看護師の面接に行ってきました。フィリピンでは看護師の資格がありますが、日本では通用しないので、介護職として当面は働いてもらいながら、日本語学校に通います。わが国の技能実習制度の見直しが行われ、今年度から介護職も制度内に含まれるので、ある程度の日本語ができれば、実習生として施設等で働くことができます。それらの制度も見据えた試みでもあります。
フィリピンの人口構成は日本とは逆に若い方が多く、活気のある社会です。国民所得も年々増加をしておりますが、国内に産業が乏しく、海外に出稼ぎに行く方の多い国としてもよく知られております。まじめな性格の方が多いので、当法人の職場でも人気者になることでしょう。
写真は、ナガ市の日本語学校でのものです。キラキラと目が輝いた若者が多くいて、実に頼もしく感じました。当面は当院の病棟やデイサービスで働いてもらいます。どうぞ皆様よろしくお願いします。
寒い日が続いております。みなさん、お変わりありませんか。
2月21日に東京のこどもの城で、今年の10月に北海道札幌で行われる全国の集いのプレ東京大会を開催しました。こどもの城は取り壊しが決まっており、すでに一般の利用ができなくなっておりましたが、会議室のみ利用可能でした。まさに、この建物での最後の大会となりました。今回は玩具福祉学会の小林るつ子理事長の取り計らいで、会場を借りることができたわけです。
プレ大会の基調講演は日本テクノエイド協会会長の大橋謙策氏にお願いをしました。大橋氏は日本の社会福祉学会の重鎮であり、現在は東北福祉大学大学院の教授も兼任されております。講演では、わが国の社会福祉のあり方がゆがんでおり、対象となる方の自己実現を目指してこなかったとの厳しい指摘から始まりました。その内容は明快であり、話の切り口も鋭く、1時間があっという間に終わってしまいました。現在の家庭内多重問題にも言及しており、もはや縦割り行政では支えられないとの話もありました。地域包括ケアセンターの役割でも、基本はワンストップサービスであり、高齢者から子供までの対応が望まれるとのことでした。
その後のシンポジウムでは、小林るつ子氏、堂垂伸治氏、和田忠志氏から、自分達の活動を踏まえた報告があり、大橋氏も一緒になって、地域包括ケアについての議論を重ねました。最後に大橋氏から「生きる」とは生活を楽しむこと、「花を愛する生活環境ですか」との問いかけが印象に残りました。実に実りの多い会であったと思います。
1月の終わりから急に寒い日が続いております。インフルエンザの流行も続いておりますが、皆様お変わりありませんか?
1月28日に松戸市衛生会館で、本年度第2回の多職種合同カンファランスが松戸市主催で開催されました。松戸市には11ヶ所の地域包括ケアセンターが設置されておりますが、その地域ごとに医師、歯科医師、薬剤師、看護師、ケアマネージャーなど多職種が集まって模擬カンファランスを行い、顔の見える関係を構築して地域ケア力を高めることを目的としております。当院は松戸市より在宅医療拠点事業を委託している関係から、当日運営のお手伝いを行いました。私も多職種チームの一員として参加しましたが、参加者全員から活発な意見がでて、レベルの高い議論ができたと思います。また、職種により支援の考え方や見方が異なることに、いまさらながら勉強になりました。このような会議を通じて地域を耕して行くことが、地域包括ケアシステムの完成に近づいて行くことを確信しました。
月末の31日には、当院主催で「日本赤ひげ大賞」を受賞された二ノ坂保喜先生を招いて、「バングラデッシュでの看護学校を作る運動について」と題した講演会を開催しました。ソフトな語り口から話された内容は平和な日本では考えならない事であり、今やるべきことを見直す機会となりました。
今年もいらはら診療所は地域に開かれた活動をしてまいります。ご支援よろしくお願いします。
新年あけましておめでとうございます。
昨年は12月からインフルエンザが流行をして、学級閉鎖をする学校も多数ありました。例年よりも流行が早かったですね。インフルエンザの脅威はまだまだ続きます、引き続き手洗い、うがいなどの予防をしっかりとおこなってください。
年末は忘年会の機会が多く、これまでは体調を壊すのが常でした。さすがに、還暦を越えてからは出席回数をセーブしており、体調は維持できております。医療法人実幸会と生活介護株式会社の合同忘年会は毎年12月の第一土曜日と決まっており、柏市のクレストホテルで行っています。200名弱の職員が集まる忘年会は圧巻で、初めて会う職員も多数います。このような忘年会を続けられるように、今年も地域医療をしっかりと続けて参ります。
社会保障費の増大に伴い、医療と介護を巡る環境は年々厳しくなってきました。特に介護職不足は施設数の増大と共に深刻で、職員不足で施設運営が困難になっているところもあると聞いております。当院では本年よりフィリピンの看護師資格を持つ優秀な人材を採用して、介護施設を中心にお手伝いをお願いする予定です。グローバル化は医療・介護分野にも及んできているのですね。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
師走に入りました。衆議院解散も急遽決まり、あわただしい中での選挙となりましたが、皆様お変わりありませんでしょうか。
11月は予定が多く、多忙な月でした。11月10日よりは、台湾の福祉分野の行政や現場の20名強の方々が、日本の介護施設見学にこられました。台湾では、わが国よりも速い速度で少子高齢化が進行するために、強い危機感を持っております。小規模多機能制度を、取り込み、在宅医療への医療保険給付も始めたようです。いつも申し上げるように、今後はアジアの諸国と一緒になって、少子高齢化に伴う諸問題を考えて行く必要があると思います。
11月23日には名古屋大学豊田講堂において、第10回の在宅医療推進フォーラムが開催されました。この会の最後にこの会に賛同している16の団体による共同声明が出され、今後これらの団体が在宅医療推進のために更なる連携を強めて行くことが確認されました。会の名称は、JAPAN Home Health Care Alliance (JHHCA) です。在宅医療も新しい段階を迎えたという思いを強くしました。
インフルエンザの予防注射は来年の15日まで行っております。特に予約の必要はありません。お済でない方は、早めに注射を打ってください。
10月の後半から寒さを感じる日が多くなりましたが、皆さんお変わりありませんか。先月から、インフルエンザにかかる方も出ています。今年は予防注射を早めに打った方がいいようです。
10月16日に松戸市主催で、多職種合同カンファランスが常盤平の市民センターで開催されました。会運営実務は松戸市の地域医療課の方々と、本年度地域医療拠点事業をしている当院の職員が行いました。
本郷谷市長の挨拶のあと、松戸市の認知症研究会の会長をしている、どうたれ診療所の堂垂院長から基調講演がありました。認知症研究会のこれまでの活動や実際の連携症例の話でした。その後、当院の和田医師が症例提示をして、多職種カンファランスを行いました。地域包括センターに対応して11チームが作られ、私もその中のメンバーとして検討会に加わりましたが、歯科医師、薬剤師、ケアマネージャー、ソーシャルワーカー、介護職の方々と楽しく議論をすることができて、有意義な時間を過ごせました。このような一つ一つの地道な活動で、地域包括ケアシステムは出来上がって行くことを実感いたしました。
現在、65歳以上の方を対象に肺炎球菌ワクチンの補助が国から出ており、当院でも予防注射を随時行っております。特に予約は必要ありませんので、お気軽に受付までお問い合わせください。肺炎やインフルエンザにかかるリスクを少しでも減らして、皆様が快適な毎日が過ごせますことを心から願っております。
9月に入り、雨も多く急に涼しくなりました。皆さん、体調を壊さないように、気温の変化に十分注意をしてください。
9月14日、15日と岡山市で、在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークの20回全国の集いが開催されました。17回の高知大会が会長として始めての大会でしたが、全国の集いも今回で3回目となりました。地域包括ケアが声高に語られる中、在宅ケア診療所ネットの役割も重要性も増してきており、今後も全国でのプレ大会を展開しながら、活動を進めて行きたいと考えております。
今回の岡山大会は、まさに百花繚乱の有様でした。各界での著名人が目白押しに講演をくんでおり、青木大会長の交流の広さを改めて感心いたしました。しかし、会としてのまとまりにやや欠けていたかなとも反省しております。
来年は北海道の札幌、再来年は鹿児島と、まさに北から南まで全国をまたにかけての大会が続きます。当分はあちこちに飛ばねばならない日々が続きますが、体力の続く限り会長としての役割を果たして行きたいと考えております。
この会に感心のある方は、市民でも会員になれますので、是非仲間になりましょう。よろしくお願いします。
医療法人社団 実幸会
いらはら診療所
TEL.047-347-2231
FAX.047-347-2551